不動産だよりロゴ

不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

マンション減税 適用拡大 住宅ローン 40平方mから 国交省検討 単身・2人世帯の増加反映

 国土交通省は5年ごとの住生活基本計画で、住宅ローン減税の適用基準として準拠してきた居住面積の目安を「40平方m程度」に引き下げる。現状の「最低50平方m」を改定する。狭いマンションや戸建てにもローン減税を適用できるようにする。資材高などによる住宅価格の高騰を踏まえ、家計の負担軽減を狙う。  計画は10年間の住宅政策の方向性を定める。2035年度までの計画を25年度中に閣議決定する。計画は住宅ローン減税のほか、不動産取得税や登録免許税の軽減、住宅購入に関連した贈与の際の非課税措置の対象を左右しうる。  新計画では2人世帯、両親と子の3人世帯、両親と未就学の子2人の4人世帯の場合の居住面積として「40平方m程度を上回る住宅の供給や流通を推進する」と明示する。住宅政策の基本を現在の「両親と子2人で最低50平方m」から転換する。  現行の住宅ローン減税は特例があるものの、適用対象の原則は床面積が50平方m以上となっている。特例は世帯の合計所得が1,000万円以下の場合、新築に限り40平方m以上とする。国交省が示す面積は壁部分も含めた「壁芯面積」で、床面積と比べて数平方m大きい。  年末にかけて与党の税制調査会を中心にローン減税のあり方を議論する方向で、26年度以降に減税対象が広がる可能性がある。不動産取得税の軽減や贈与税の非課税なども50平方m以上が対象となっており、これらも変更が視野に入る。  住生活基本計画で最低限必要な住居の面積は単身者で25平方m、2人以上の世帯は10平方mに人数をかけて10平方mを足し合わせた値となっている。3歳以上の未就学児は0.5人換算とし、2人世帯なら30平方m、3人なら40平方mとなる。両親と未就学の子2人の4人世帯でも40平方mとなる計算だ。  10歳以上の子2人と両親の4人世帯では50平方mとなり、この値を基本に税制など各種施策を組み立ててきた。  転換の背景には世帯構造の変化がある。国立社会保障・人口問題研究所によると、2020年と50年の比較で増加するのは主に単身や高齢夫婦の世帯となる。住宅価格の高騰もあり、より小規模な住宅が増える傾向にある。国交省の建築着工統計では、分譲マンションの床面積の平均はピークの01年の95平方mが24年は70平方mに小さくなった。  家庭の実情によって広い住まいを求めるニーズはある。国交省の審議会でも民間委員から引き下げには「慎重な議論が必要だ」との声が上がった。ライフステージに合わせた住み替えに対応した施策の充実も求められる。  最低居住面積は健康で文化的な生活に欠かせない住宅を大量供給する観点で定めた。23年時点では最低基準に満たない世帯は3.8%にとどまる。新計画で従来の計算式は「技術的助言」の位置づけにする。

日経 2025年11月13日朝刊

 

Copyright (C) ADvance Forward Co.,Ltd. All Rights Reserved.