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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

個人の不動産投資活発 高い利回り探る 海外REIT資金流入最高

 個人による国内外の不動産への投資が拡大している。海外の不動産で運用する投資信託への資金流入は今年1〜4月に9千億円を超え同期間として過去最高となった。三菱地所が投資用マンション事業への参入を決めるなど個人マネーを不動産に呼び込もうとする動きも活発だ。日銀のマイナス金利政策で金融商品の利回りが低下する中、比較的高い利回りを保つ不動産の存在感が高まってきた。  海外の不動産投資信託で運用する投信への資金流入が増えている。ドイチェ・アセット・マネジメントの調べでは、購入から解約を引いた純流入額が1〜4月に9,017億円にのぼった。昨年の同期間より27%多い。5月も資金流入が続いており、年間で2兆円を超える可能性がある。  マイナス金利導入を受け、国内REITにも1月下旬から資金流入が加速した。ただ相場が急上昇し、分配金をREIT価格で割った利回りが低下。足元では、高い利回りを保つ海外REITに個人マネーが向かっている。利回りは国内の年3.3%に対し、世界平均は4.6%に達する。  日本の10年物国債利回りはマイナス圏に沈み、円高や新興国景気の減速などで株式相場の不透明感も強い。少しでも有利な運用先を探す投資家の関心は、REITなど不動産に向かいやすい。  不動産や住宅大手が個人マネーを取り込む動きも目立つ。三菱地所は投資用ワンルームマンション事業に乗り出し、年200〜300戸の開発を目指す。東京都千代田区や港区、品川区などで7棟を開発する予定で、第1弾を今秋に売り出す。  1戸あたりの広さは25u程度で、価格は3千万〜4千万円になりそう。ワンルームマンション市場の投資利回りは数%程度とされ、運用目的や相続税対策などでの購入を見込んでいる。  住友林業は賃貸アパート開発を強化する。専任の営業部隊を4月から東京や大阪など大都市に集約し、土地所有者にアパート建設を働きかけている。「マイナス金利下で資産運用が難しくなる中、立地条件の良い物件は安定した運用先として需要が高い」(佐藤建取締役専務執行役員)  賃貸アパートの経営支援を手掛けるインベスターズクラウドは、4月から小口の不動産投資事業を始めた。同社が開発する賃貸アパートへの投資を1口10万円の少額でインターネットで募る。  ただ、過熱感も出始めている。不動産サービスのCBRE(東京・千代田)によると、運用収益を物件価格で割った利回りは、東京・大手町のオフィスビルで4月は3.7%と03年の調査開始以来の最低を更新した。賃料収入に比べ物件価格が高騰していることを示し、将来の価格下落リスクを指摘する声もある。

日経 2016年05月23日朝刊

 

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