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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

実感なき路線価上昇 浜松市内最高の「浜松駅前通り」 4年ぶり 不動産投資の影響か

 国税庁が2日発表した路線価(1月1日時点)で、浜松市内最高の「浜松駅前通り」(中区砂山町)が4年ぶりに上昇した。ただ、周辺の商業者に聞くと、評価額が上がるほど景気が回復した実感はない。専門家は、不動産投資の過熱が要因ではないかとみている。  浜松駅前通りは、JR浜松駅北の遠鉄百貨店本館前にあり、昼夜とも大勢の人通りがある。路線価は1u当たり95万円で前年より1.1%上昇した。  2014年に94万円に上がって以来、横ばいが続いていた。久々の上昇だが、近くの商業施設の関係者は「地元客の財布のひもは固いまま。訪日外国人客の需要が回復して何とか売り上げを保っている。土地の評価額が上がるなんて信じられない」と驚く。  近くのバーの男性店長(29)も「周辺では店ができては消えるの繰り返しで、お客さんは増えていない。景気は良くなっていない」と言い切る。利益を確保するため、今年から営業時間を短縮、変更して、効率化を図っているという。  浜松駅前通りの北側にある旭・板屋地区では、ビジネスホテルを中核とする13階建て複合ビルや、30階建てマンションが建設中で、長年止まっていた再開発が動きだした。  しかし、日本不動産研究所浜松支所の松島芳知支所長は「インパクトの大きい松菱跡地の再開発は進んでおらず、今回の上昇への影響は考えにくい」と指摘。県内最高路線価の紺屋町名店街呉服町通り(静岡市葵区)の上昇率が前年比1.7ポイント減の0.9%と鈍化したことを挙げ、「金融緩和政策であふれた資金が不動産投資に流れ、東京から地方、地方でも県庁所在地から別の都市へと波及している」と、浜松駅前の上昇の構図を推測する。  駅周辺のオフィスビルの賃料は、一部で引き上げの動きがあるものの、ほとんど横ばいだが、松島支所長は「賃料が変わらなくてもオフィスや店舗ビルの価格が上がっているのは、投資が過熱しているから」と解説。「同じ市内でも、大型量販店のコストコの進出効果で2.2%上がった東区和田町とは違い、浜松駅前の上昇は一般市民には実感しにくい」と話した。

中日 2018年07月03日朝刊

 

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