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空き店舗、仮設住宅に活用 巨大地震備え法改正

 国士交通省は9日、南海トラフ巨大地震や首都直下地震などの大規模災害に備え、仮設住宅として空き店舗や事務所などを活用できる制度を創設する方針を固めた。用地取得が不要な既存の建物を有効利用することで、大幅な不足が懸念される被災者向け住宅の迅速な確保を目指す。早ければ来年の通常国会に建築基準法改正案を提出する。  現行の建築基準法は、プレハブ仮設住宅などの建築構造を定める一方、住居ではない既存の建物を仮設住宅に活用することは想定していない。ただ戸数確保のため、東日本大震災を機に賃貸住宅を行政が借り上げる「みなし仮設住宅」が本格導入されており、今回はこの考え方を空き店舗などにも適用させる。  活用する建物の種類は今後詰めるが、飲食店や雑貨店などの空き店舗、雑居ビルの空き事務所などを想定。 用地取得の手間が不要な上、水道や電気のライフラインが整っており、被災者が早く入居できる利点がある。  物件を借り上げる自治体などが、住みやすいように内装工事を実施するケースも考えられる。自宅を再建するか、都道府県などが整備する災害公営住宅が完成し、被災者が転出すれば、元の用途で利用してもらう。  内閣府の試算では、仮設住宅の必要戸数は南海トラフ巨大地震で最大205万戸、首都直下地震で最大94万戸に上る。東日本大震災では建設した仮設が約5万3千戸、みなし仮設は約6万8千戸が提供されたが、津波被害が広範囲で建設用地の確保が難航した。  大規模災害時の被災者の住宅確保策では、空き家を活用する検討も進んでいる。内閣府は賃貸用でない個人所有の空き家に円滑に入居できるよう、事前の戸数把握や補修に関するルールづくりを急ぐ考えだ。 【仮設住宅】  災害で自宅に住めなくなった被災者に自治体が無償で提供する一時的な住まい。入居期間は原則2年間。長屋形式のプレハブ仮設や、民間の貨貸住宅を行政が借り上げる「みなし仮設」がある。一般的に建設から入居まで1カ月程度かかるプレハブ仮設に対し、空室を活用するみなし仮設の方が早期に入居できる。行政コストも抑えられるが、被災前のコミュニティー維持が困難という特徴もある。

静岡 2017年11月10日朝刊

 

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