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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

県内建設従業者人手不足深刻 ピーク時の3割超減

 県内の建設産業従業者がピーク時から3割以上減少している。震災復興や東京五輪関連工事の影響で人手不足が深刻化し、担い手確保は厳しさを増すばかり。県は週休2日制工事の施工や、ICT(情報通信技術)活用工事などを積極的に導入して歯止めを目指す。  総務省統計局の調査によると、県内建設産業の事業所と従業者数はピークだった1996年の2万3,337事業所、15万9,176人から、2014年はそれぞれ1万8,591事業所、10万9,079人と大きく縮小。県内の建設産業就労者について14年度に発表された調査結果から、全体に占める50歳以上の割合が全国平均を上回る46.2%に達したことも分かった。一方、30歳未満の若年就労者は11.2%にとどまった。  ただ、国土交通省の調査では、県内の発注者別の建設投資額(公共)はピークだった00年度の8,283億円から、15年度は4割以上減の4,763億円にまで落ち込み、仕事量自体が減っている実情も浮き彫りになっている。  県建設業課は、建設作業現場の人手不足は落札業者が決まらない入札不調を招く原因になると指摘する。実際、東日本大震災からの復興作業などで作業員が不足する東北地方では、他の地域よりも入札不調が起きやすい状況が生じているという。  県は担い手育成のため、完全週休2日制工事を導入したり、工事着手日の選択型工事を試行して人手がかかる時期を分散させたりと、さまざまな取り組みを進めている。生産性向上のため、ドローンや自動で動く重機を活用するなど、ICTの積極導入も呼び掛けている。同課の担当者は「建設業界のイメージを改めたい」とPRに励む。 ■県、市町も職員確保に苦慮  建設業界の人員不足は民間だけではない。県交通基盤部管理局によると、県は例年、20人程度の大卒土木技術職を採用したいと考えているが、国や東京都など他の自治体、民間企業との人材の“取り合い”で、20人を下回ってしまうケースが多い。さらに県からは東日本大震災被災地に9人、熊本地震被災地にも2人の技術職派遣が続いている。  県内の市町では、伊豆地域の土木技術職員の手薄感が顕著。募集をしても応募がない場合があるという。  同局の担当者は「東京五輪関係の仕事に携わりたいと、国や都庁で働くことを希望する若者が多い。併願が一般的で、確実に(静岡県庁に)入ってくれる状況ではない」と話す。学生の夏休みにインターンシップを行うなど、取り込みに必死だ。

静岡 2017年05月10日朝刊

 

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