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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

長期金利0.080%に上昇 4ヵ月ぶり、米の上昇波及

 国内の長期金利が上昇(債券価格は下落)している。6日の債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは0.080%と、6月7日以来およそ4カ月ぶりの高水準となった。原油高に伴うインフレの長期化懸念などから、米国の長期金利が日本時間6日午後の取引で一時1.57%台へ上昇。国内の長期金利にも波及した。  米国では資源高に加えて人手不足などの供給制約からインフレが長期化するとの見方が広がっている。「需要は堅調だがサプライチェーン(供給網)の問題があるため、期待インフレ率が上がりやすい」(野村証券の小清水直和氏)状況だ。米連邦準備理事会(FRB)による早期の利上げ観測も米金利の上昇圧力となっている。  岸田文雄首相が予定する巨額の財政対策も金利の上昇要因だ。市場では国債増発への警戒感が強く、長期金利はさらに上昇する可能性もある。  QUICKが9月28〜30日に実施した債券市場関係者への調査によると、国内の長期金利見通しは7カ月ぶりに上振れした。1カ月後は平均で0.067%と、前回調査(0.026%)から大幅に上昇。3カ月後、半年後の見通しはそれぞれ0.074%、0.082%といずれも前回調査時から上がった。  当面の国内の長期金利について、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介氏は「いまは市場が金利の水準感を見定めている段階だろう」と指摘。「米金利が1.6%台をつければさらに上げ足を速めるのではないか」との見方を示す。

日経 2021年10月07日朝刊

 

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