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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

民泊解禁 無届け監視も開始

 住宅宿泊事業法(民泊新法)が15日施行され、一般住宅に有料で旅行者らを泊める「民泊」が全国でスタートした。政府は2020年東京五輪・パラリンピックの開催時に予想されるホテル不足の解消や、地方での外国人観光客の受け入れ増を期待する。一方、自治体は違法な無届け物件の根絶を目指し、取り締まりを強化する。  これまで民泊は、旅館業法上の簡易宿所として許可を得るか、国家戦略特区に指定された地域で首長の認定を得る必要があった。新法施行により、家主が都道府県などに届け出れば住宅地でも年間180日までの営業が可能となった。  ただ、6月8日までの届け出は全国で2,707件と低調だ。仲介最大手・米エアビーアンドビーの予約サイトに5月末時点で約5万5千件が紹介されていたのに比べて少なく、石井啓一国土交通相は15日の記者会見で「届け出の促進に努めたい」と新法の周知を図る考えを強調した。  政府は20年の年間訪日客数を、17年実績の1.4倍の4千万人に引き上げる目標を掲げる。訪日を重ねるごとに地方に足を運ぶ外国人が増えていることから、各地で十分な宿泊先の確保が課題となっている。  一方、京都、大阪など訪日客の多い地域では、自治体が違法な無届け物件の監視に乗り出した。新法と同時に改正旅館業法も施行され、自治体は違法物件への立ち入り検査や営業停止の緊急命令ができるようになった。  大阪市では、既に市内にあった民泊物件の大半は違法状態とみられ、市は大阪府警OBを含む約70人の「違法民泊撲滅チーム」を設けるなどして対策を強化。15日は無届け営業2件の是正を指導した。

中日 2018年06月16日朝刊

 

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