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長期金利、低下傾向続く 5力月ぶり低水準 景気減速懸念で

 国内長期金利の低下傾向が続いている。2日の国内債券市場では長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが5カ月ぶり低水準を付けた。世界的な景気減速懸念に加えて地政学リスクの高まりも懸念された。もっとも同日の10年債入札は需要が集まらない「低調」な結果となるなど、高値警戒感も強まりつつある。  2日の国内債券市場で10年債は前日比0.015%低い(債券価格は高い)0.165%に低下、3月9日以来5カ月ぶり低水準となった。1日に発表した米景気指標が米経済の減速を示し、利上げが想定以上に進まないとの思惑から国債への買いが強まった。米中対立激化への警戒感も安全資産とされる国債の需要につながった。  もっとも財務省が2日実施した10年債入札では高値警戒感も映る。小さいほど好調とされる平均落札価格と最低落札価格の差(テール)は6銭と前回7月の2銭から拡大し、2021年6月以来の高水準となった。応札額を落札額で割った応札倍率も3.02倍と21年10月以来の低水準となり、需要が弱い「低調」な結果との見方が広がった。  岡三証券の鈴木誠債券シニア・ストラテジストは「世界的な金利低下余地の乏しさから、高値警戒感が入札に表れた」と指摘する。米長期金利は2.5%台と政策金利の2.25〜2.50%に迫り、低下余地は大きくないとの見方が強まっている。安全資産の債券買いと高値警戒感の強まりで、債券相場はしばらく神経質な展開が続きそうだ。

日経 2022年08月03日朝刊

 

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