スズキは28日、二輪車の国内生産拠点として浜松市北区に建設した浜松工場などの用地取得と設備投資に対し同市と県に企業立地補助金を申請した。申請した敷地面積は約27haと広大で、補助が認められれば数十億円規模となる見込み。
書類上不備はなく、市と県は申請を受理した。市は工場の現地確認なども行う予定で、申請の審査には半年以上かかる見通し。
市は補助金交付に「申請時点でコンプライアンス違反がないこと」を要件としている。同社の自動車完成検査不正問題を受け、市議会一部会派は市に補助金を支出しないよう求める要請書を提出している。鈴木康友市長は市議会5月定例会で、申請があれば要件と照らし合わせて厳正に審査する考えを示した。
敷地は元市有地で、市は2011、12年に総額約75億円で同社に売却。同社は浜松、磐田両市や愛知県豊川市などの二輪車開発・生産拠点を浜松工場に集約し、18年9月から本格的に稼働している。
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