浜松市の遠州灘沿岸部で、県と市が3月末に建設を終えた防潮堤の完成報告会が15日、同市南区中田島町の遠州灘海浜公園であり、川勝平太知事や鈴木康友市長ら関係者約130人が完成を祝った。当初は3月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。
総延長は浜名湖今切口から天竜川河口までの17.5km、高さは13〜15m。2013年4月に着工
し、マグニチュード9.0の巨大地震にも耐えられる台形状の構造。県が馬込川河口で建設する水門と合わせ、宅地の浸水面積を約8割、浸水深2m以上の区域を98%減らせるという。総事業費は約330億円で、市創業の住宅メーカー「一条工務店」の300億円の寄付を原資に充てた。
川勝知事は「将来に受け継がれ、愛される素晴らしい防潮堤ができた」、鈴木市長は「オール浜松で取り組んできた。未来永劫市民に愛されることを心から願う」とあいさつした。
同公園では、浜松商工会議所が建てた記念碑の除幕式があった。記念碑は一条工務店が多額の寄付をしたことをたたえた通称「一条堤]と彫られ、建設の経緯や寄付者の名前が掲げられた。
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