会社などに属さずフリーランスで働く人を対象とした住宅ローン商品ができる。ソニー銀行が17日から取り扱いを始める。同銀によると、専用商品は国内で初めて。IT(情報技術)関連の人材仲介会社と連携し、この会社に登録する経験が3年以上の人を対象にする。金利は貸し倒れリスクに応じて幅をもたせる。
フリーランスは一般的に収入が不安定なため、借入期間が長期にわたる住宅ローンの審査に通りにくいとされる。内閣府の2019年の推計によると、日本の就業者のうち約5%にあたる306万〜341万人がフリーランスとして働く。柔軟な働き方の普及には、環境整備が必要だが、住宅ローンもその1つに挙げられる。
ソニー銀はIT関連のフリーランスの人材を仲介する「ギークス」と連携する。同社が運営する人材仲介サイトに登録する人を対象に募集し、住宅ローンを提供する。商品性は一般の住宅ローンと同じで、最大2億円まで融資する。手続きはネット上で完結できる。
ギークスの人材仲介サイトには1万6千人が登録する。ギークスが19年に行ったアンケー卜によると、回
答者の32%が「住宅ローンやクレジットカードの与信審査など社会的信用度に懸念がある」と答えた。
フリーランスは特定の企業に所属せず、スキルを用いて仕事をする個人事業主のことを指す。日本でも自由な働き方を求める人が増えており、近年注目が高まってきている。これまではフリーランスとして働きたくても、住宅ローンが組みにくいなどといった理由で二の足を踏む人もいた。
|