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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

10年債 入札は堅調 長期金利に先安観

 財務省が4日実施した10年物国債の入札は堅調な結果となった。前日は長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが一時2カ月ぶりの水準に低下(価格は上昇)していたため、低調な入札が予想されたが、金利の低下観測から底堅い需要があった。新型肺炎の感染拡大が世界経済に及ぼす影響を警戒し、安全資産とされる日本国債への需要は根強いとの見方が多い。  応札額を落札額で割った応札倍率は3.63倍だった。1月の前回入札(3.70倍)から低下したものの、野村証券の中島武信氏は「この半年で見れば高い水準で悪くない結果だった」と指摘する。  4日の長期金利は前日比0.015%高いマイナス0.050%まで上昇し、取引を終えた。日経平均株価のほか、中国・上海や香港などアジア株の上昇を受けて投資家のリスク回避姿勢がやわらぎ、日本国債への需要はいったん後退した。  海外投資家が日本国債に投資したときに得られる上乗せ金利が縮小しており、海外勢の投資は細っていたとみられる。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊氏は「入札では海外勢からの堅調な需要が確認され、長期金利は今後、マイナス0.1%を下回ってもおかしくない」と指摘した。

日経 2020年02月05日朝刊

 

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