オリックスは12月にも米国の不動産業者向けローン会社を買収し、100%子会社とする。取得額は明かしていないが、数百億円とみられる。買収先は集合住宅向けに強みを持つ。米国では不動産価格の高騰などで持ち家比率が低下しており、今後も成長が見込めると判断した。米国で傘下におる別の同業会社と連携して米市場での金融事業を強化する。
買収するハント・リアルエステート・キャピタルは1972年設立。ニューヨークに本社を置き全米に25の拠点を構える。不動産会社に融資し、政府支援機関の米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)などに債権を譲渡している。債権の管理・回収も手がける。
オリックスは米国で10年と17年にもローン会社を買収し、19年にこの2社を統合した。現在この会社は米連邦住宅局(FHA)の債務保証付きローンを扱っている。
米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)に債権を譲渡できる指定金融機関だが、フレディマックには譲渡できなかった。オリックスはハント社の買収で譲渡先を拡大できる。
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