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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

北米産丸太が下落 10月積み 対日価格、6ヵ月連続

 住宅の梁(はり)などに使う北米産丸太の対日輸出価格の下落が続いている。10月積みの交渉は指標品が6カ月連続の引き下げで決着した。産地の原木価格が上昇し、米国側は据え置きを求めたが、競合する欧州産集成材の値下がりや輸送費の上昇を背景に日本側が競争力を維持するために値下げを要求。米国林業大手が受け入れた。  指標となる米松のIS級(直径30cm以上)は千スクリブナー(約5.4立方m)当たり800ドル(FAS=船側渡し)と前月に比べ10ドル(1%)安い。2015年6月以来4年4カ月ぶりの安値。屋根を支える部材に使う米松小径木(SLC級、直径20〜28cm)は前月と同じ780ドルだった。  産地である米国では、年末に向けて感謝祭やクリスマスなどで休みが増え、集材がしにくくなることを背景に、原木の買いが始まり、原木価格が上昇基調にある。そのため米国側は両品種の価格を上げたい局面だった。  一方、日本側は値下げを要求した。20年1月に始まる船舶燃料の環境規制強化をにらみ、規制に対応した燃料油の流通がすでに始まっている。燃料油が従来より高価になるため、米国からの輸送費が1〜2割上がる見通し。競合する欧州産集成材は値下がりが続いており、日本国内のシェアを確保するために値下げが必要と判断した。両者の交渉は難航したものの、IS級の引き下げで合意した。

日経 2019年10月25日朝刊

 

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