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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

長期金利一時マイナス0.220% 日銀目標「下限」に接近

 長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは10日、一時マイナス0.220%と約1カ月ぶりの水準まで上昇(価格は下落)した。主要中銀の金融政策決定会合が控える中、英国による欧州連合(EU)からの強硬離脱や米中貿易摩擦への警戒が和らいだことで、国債の利益確定売りが出た。長期金利は日銀の誘導目標の「下限」に近づいている。  10日の国内債券市場は、前日の海外市場の流れを引き継いだ。米国の長期金利は9日に1.6%を回復し、一時マイナス0.7%まで沈んだドイツの長期金利はマイナス0.6%台に上がった。みずほ証券の丹治倫敦氏は「米金利が上昇すれば、日本国債を買っていた米国勢は自国通貨建て国債に回帰する」と指摘する。  日銀による国債買い入れオペ(公開市場操作)の減額も国内金利の低下に歯止めをかけたとの見方もある。長期金利は8月中旬以降、日銀の誘導目標の下限とされるマイナス0.2%を大きく下回って推移していた。日銀は8月末に大幅な買い入れ減額に踏み切り「金利低下を容認しないというメッセージを発信した」(岡三証券の鈴木誠氏)。  償還までの期間が10年より長い超長期国債の金利も上昇している。長期金利のマイナス幅が拡大する中、プラス利回りの超長期債には国内外から買いが集中し、利回り曲線の平たん化が進んでいた。

日経 2019年09月11日朝刊

 

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