オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京・中央)が11日発表した都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の6月の空室率は、1.72%となり前月に比ベ0.08ポイント上昇した。本社移転などで退去時期が固まった大規模物件で募集が始まり、集計対象となる空室が増えたためだ。新築ビルの完成も少ないため、需給が逼迫した状況は続いている。
新築ビルの空室率は2.98%で前月比0.15ポイント下がった。6月に竣工した物件は1棟と少なく、満室に近い状態が続いている。既存ビルは1.69%で同0.10ポイント上がった。東京・銀座に拠点を建設中のコナミホールディングスが入居する「東京ミッドタウン・イースト」(東京・港)で後継テナントの募集が始まったことなどが影響した。
都心5区の平均賃料は3.3u当たり2万1,518円。前月に比ベ0.57%(122円)上がった。平均賃料の上昇は66カ月連続。新築ビルの平均賃料は同1.24%(388円)下がって3万1,017円となった。
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