環境省は富裕層が別荘などとして購入する「分譲型ホテル」の国立公園内での設置を認める方針を固めた。空室時に一般の観光客に貸し出すことを条件とする。分譲型ホテルはマンションタイプやリゾートホテルタイプなどさまざまな種類があり、海外では長期滞在者らに人気が高い。宿泊施設の多様化により国立公園を訪れる外国人観光客を増やすのが狙い。
国民共通の財産である国立公園内にある施設は誰もが利用できることが原則。このためホテル側は、繁忙期を含め年間を通して一定割合、一般客が利用できるようにしなくてはならないとした。乱開発を防ぐため、新施設の建設は老朽化した国民宿舎やユースホステルの建て替え、廃業した旅館跡地などに限定する。規制緩和へのパブリックコメント(意見公募)を今月20日まで募集しており、結果を踏まえて9月末に実施する方向だ。
分譲型ホテルは国内でもリゾート地を中心に増えており、富裕層らの投資先としても人気がある。一般客への貸し出しは管理会社が手配。自炊できる施設もあり家族連れなどの利用が多い。
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