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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

不動産5社が増収増益 大手今期、ビル賃貸けん引

 不動産大手5社の2019年3月期決算が16日出そろった。野村不動産ホールディングスを除く4社が増収増益だった。好調なオフィスビル賃貸がけん引した。20年3月期は全社が増収増益を見込む。好調な不動産市況を背景に好業績が続くが、マンション販売の鈍化は懸念材料になりそうだ。  住友不は16日、20年3月期の連結純利益が前期比7%増の1,400億円になる見通しと発表した。オフィスビル賃貸が好調で、7期連続で過去最高を更新する。既存ビルの空室率は3月末時点で2.8%。3%を切るのは18年ぶりという。「市況が変調をきたすような兆しは見えていない。当面は大丈夫だ」と尾台賀幸取締役は説明する。今期も同程度の水準が続き、需給の逼迫で賃料の引き上げも浸透する。  企業の増床や移転の需要を支えにオフィスビル賃貸は他社も好調だ。大量供給への懸念について、三菱地所の片山浩取締役は「強い需要に支えられて竣工予定のビルの入居はメドが付く状況で、競争力の高い物件の賃料もまだ伸びる」と見る。  もっとも20年3月期は全体では利益の伸びは鈍化する見通し。5社合計の純利益の増加率は前期の8%増から今期は3%増まで鈍る。マンションなど居住用不動産が伸び悩む。首都圏を中心とした価格上昇で、消費者の購買力が追いつかなくなっている面がある。  野村不HDは今期の住宅事業の事業利益を前期比6%減の235億円と見込む。マンションなどの売り上げ計上戸数は今期5,100戸と前期から1割減り、販売戸数の減少などが響く。

日経 2019年05月17日朝刊

 

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