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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

商業地11年ぶり横ばい 県内公示地価 住宅地、下落幅縮小

 国土交通省は19日、1月1日現在の公示地価を発表した。県内32市町672調査地点の平均変動率は商業地が前年比0.0%(前年0.2%下落)、住宅地は0.7%下落(同0.8%下落)、工業地0.1%下落(同0.2%下落)。商業地は都市部での地価の上昇が全体を押し上げ、11年ぶりに下落から横ばいに転じた。住宅地は下落が継続したものの、下落幅は縮小し、利便性の高いエリアは堅調に推移している。  商業地の変動率上位10位は静岡、浜松市の中心部の調査地点だった。両政令市は企業業績の回復に伴って商業施設やオフィス需要が非常に強く、収益性の高い割安な物件を地方に求める機関投資法人、個人投資家の動きも活発になっている。  JR駅前の再開発が行われている藤枝市や三島市も好調。多くの観光客でにぎわう熱海市は複数のホテル計画などを好材料に前年の0.2%下落から1.4%上昇に改善し、市町別対前年変動率順位で県内1位になった。  住宅地は市町別平均価格順位の上位10位までのうち、8市町を東部が占めた。首都圏への通勤圏でもある長泉町や三島市には依然人気が集まる。市町別最高価格地点順位は新たに調査地点に選定された静岡市駿河区曲金のマンション用地が1位で、前年まで6年連続トップだった浜松市中区中央のマンション用地は2位となった。  工業地は浜松市や富士市の新東名高速道のインターチェンジ周辺が上昇した。地価公示鑑定評価員分科会の鈴木隆史代表幹事は「東日本大震災以降の事業継続計画(BCP)対策での移転先需要に加え、物流施設地としても内陸部が注目されている」と指摘。新東名高速道や中部横断自動車道の整備を背景に「静岡県は非常に有利。近い将来、工業地はプラスに転じる可能性がある」との見方を示す。

静岡 2019年03月20日朝刊

 

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