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太陽光発電建設 浜松市、ガイドライン施行へ 住民への説明定める

 浜松市は、市内に太陽光発電施設を造る事業者向けに7年前に施行した要綱を改め、景観や防災の観点から立地条件を示し、設置や撤去前に住民説明を求めるガイドラインを4月に施行する。市内には、県内の太陽光発電施設の約3割が集中する。昨年に市が調べたところ、約半数の施設で国の定める基準に違反していたといい、条例の制定も検討する。6日、市議会環境経済委員会で報告した。     (鈴木凛平)  市によると、日照時間の長さなどで施設が急増し、容量は2011年度末で約4万4千キロワットで、17年度末には8.4倍の約37万キロワットに増えた。県内では伊東市のメガソーラー計画をはじめ、景観維持などで住民とのトラブルが相次いでおり、県は、市町ごとにガイドラインをつくるように促してきた。  市が12年に施行した要綱では、500u以上の敷地を対象に、計画書などを市に届け出るよう求め、立地場所や住民への説明には触れられていなかった。  ガイドラインでは、対象を出力20キロワット以上の事業者に改める。市文化財保護条例に定める文化財の周辺などを建設を避けるべき場所、市景観条例にある重点地区などを慎重に検討すべき場所とした。住民への説明では事前に市に説明方法を伝え、苦情などは「丁寧かつ誠意をもって対応する」と定めた。  ガイドラインは4月1日に策定、施行される。法的拘束力はない。  市は昨年夏、856カ所の施設を調査した。約半数が標識や柵、塀の設置義務に違反していた。国が事業者の認定を取り消せるのは、条例違反などの場合に限られるため、市の担当者は「条例で悪質な業者を追放しつつ、今後も適正化に努めたい」としている。  市によると、県内では島田など4市が要綱やガイドラインを制定しており、東部の7市町で条例を制定している。

中日 2019年03月07日朝刊

 

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