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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

東京オフィスビル価格上昇 10月2.9%高 市況悪化の懸念後退

 東京のオフィスビルの取引価格が上がった。日本不動産研究所(東京・港)が29日発表した世界主要都市の不動産調査によると、10月の価格上昇率は4月の前回調査に比べて1.6ポイント高い2.9%だった。2018年に完成した大型ビルが軒並み高稼働で、来年以降完成予定のビルもテナントが順調に決まっているため、大量供給による市況悪化懸念が和らいでいることが背景にある。  調査は毎年4月と10月に実施。アジアや欧米の14都市を対象に同所の不動産鑑定士が新築ビルの価格や新規契約賃料を調べて指数化している。東京の上昇率は14都市中7位で、前回調査から順位は変わらなかった。大阪の上昇率は5.2%で順位は1つ下げて3位。新規供給が限られ、当面は堅調な市況が続く見込み。利回りも東京に比べて高く、投資家からの人気が根強い。  上昇率が最も高かったのはタイのバンコク。3.2ポイント拡大の6.8%で調査開始以来、初の首位となった。「国内経済の堅調さを背景に、製造業や外資系を中心にオフィスの拡張需要が強い。自社ビル用に購入するケースも目立つ」(日本不動産研究所の慎明宏氏)。前回首位だった香港は2位。中国企業のオフィスヘの投資需要が米中貿易摩擦の影響懸念で停滞している。

日経 2018年11月30日朝刊

 

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