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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

土地評価に新指標 国交省 所有者不明地、活用へ

 国土交通省は、適切な管理がされずに放置される土地の増加を受けて、その価値を評価する新しい指標を導入する。管理することで価値を維持、回復できるものか、そうした管理の必要性が低いものなのかの判断に活用する。所有者が分からない土地は九州本島の面積に匹敵すると推計されており、管理の優先順位を付けて、効率的な活用につなげる。  所有者が不明な土地は民間の推計で2040年には北海道本島の面積まで拡大するとされている。荒廃して活用が既に困難な状況になっている土地も多くあるが、適切な管理を施せば宅地や農地、その他の使い道を見 いだせる土地も少なくない。  ただ所有者が分からない土地は膨大な数、面積に及ぶため、管理や手入れの必要性を見極めて優先順位を付けなくてはならない。そのため国交省は来年度中にも管理の必要性を判断するための評価指標の作成に着手することにした。  管理されなくなった土地は鳥獣によって荒らされたり、景観が悪化しやすくなったりする。また、防災機能の低下や不法投棄も招きやすい。  国交省はまず、こうした管理されなくなった土地が経済に与える損失を定量的に試算する。その上で、管理することで利益が得られる土地か、管理しなくても経済への損失が発生しない土地かを見極めるための指標をつくる。  評価指標による分析によって、管理水準を上げたり下げたりする判断がしやすくなる効果が見込める。

日経 2018年10月15日朝刊

 

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