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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

太陽光買い取り半額へ 再生エネ、家計負担を抑制

 経済産業省は事業者や家庭から買い取る太陽光発電の価格を大きく下げる。1キロワット時あたりの買い取り価格を事業用は2022年度、家庭用は25年度にも半額にする目標を掲げる。太陽光発電はコストの一部を消費者が負担している。膨らむ負担を抑えるため、コストの抑制を促す。  同省は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を見直す。安価な電力を調達する「入札」の対象を2千キロワット以上のメガソーラーから、19年度にも50キロワット以上に広げる案を検討する。入札制では、事業者は国が示す上限価格よりも低い価格で売電しなければならない。  この仕組みを通じ、22年度には買い取り価格を1キロワット時あたり8円程度とすることを目指す。18年度は18円だった。地産地消型の小規模太陽光などは例外とすることを検討する。家庭用の太陽光も25〜27年度までに11円程度まで下げる方向だ。  太陽光発電を買い取る費用の一部は電気料金に上乗せされている。18年度の上乗せは2.4兆円だが、30年度には3.1兆円に達する見通し。  政府はエネルギー基本計画で再生エネの「主力電源化」を目指している。事業用は発電にかかるコストを25年度に7円と、現在より6割下げる方針だ。価格が下がれば太陽光への新規参入が滞る可能性はある。一方でこれまでの高額買い取りは事業者のコスト削減を遅らせてきた。  再生エネの普及には、事業者が参入しやすい環境整備も課題だ。国は全国に電力を送るための送電網の増強や、効率の良い送電の技術開発を進める必要がある。

日経 2018年09月11日夕刊

 

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