太陽熱利用システムのOMソーラー(浜松市)は、太陽熱システムとヒートポンプ式の給湯機を組み合わせた住宅用省エネルギー設備を10月に発売する。東京大学の前真之准教授らと共同で開発、家庭の年間消費電力を最大で3割減らせるという。国土交通省の補助金も活用し、2018年度は200棟の住宅に設置を目指す。
新しく開発した省エネ設備「OMX」は、エアコンの室外機とヒートポンプ式の給湯機を連動させた機器と、住宅の屋根に設置する太陽熱の集熱パネルなどで構成する。住宅の各部屋を冷暖房や換気に使うダクトでつないで、季節や天気に応じて空調や給湯に必要なエネルギーを効率化する。
冬場の晴れた日中は太陽熱パネルで温めた空気とエアコンで室内を暖める。夏場の晴れた日にはヒートポンプのエアコンで室内を冷却し、その際に出る廃熱を使って給湯機が湯をためて、入浴や食器洗いに使う。
主要機器と工事費を合わせた価格は390万円。国交省の省エネ住宅関連の助成事業となり、まず121棟は半額を補助金で賄い、消費者の負担は195万円になる。
|