掛川市は23日、市内の建築士や司法書士ら多職種でつくるNPO法人「かけがわランド・バンク」と空き家対策に関する協力協定を締結した。管理不全の空き家を処分したり、再利用できる中古住宅を売買させたりと、所有者の悩みにワンストップで応える体制を組み、危険な空き家の解消と地域活性化に官民連携で取り組む。
市役所で松井三郎市長と同法人の丸山勲理事長(44)らメンバー11人が協定書を交わした。松井市長は「空き家問題は深刻化している。専門家集団と協力して解決のモデルを作りたい」と話し、丸山理事長は「個々の問題が深刻化する前に相談に入り、所有者にも地域にも有益な解決を図りたい」と強調した。
市内の空き家は約2,730件。市は昨年策定した対策計画で、危険な物件を特定空き家と認定し、代執行で解体する具体的手続きを定めた。同法人は特定空き家の発生を防ぐため、所有者が抱える登記、相続など多様な悩みを解消しながら活用法を提案する。空き家をめぐる近隣トラブルの相談にも応じる。近く中心市街地に相談拠点を開設する。
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