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不動産・住宅関連【新聞各紙記事スクラップ】

中古マンションに活気 新築高く販売戸数逆転

 中古マンション市場が活気を帯び始めている。高止まりが続く新築マンションに嫌気した消費者が中古市場に流入してきているためだ。長谷工総合研究所(東京・港)の調査によれば、2016年に首都圏で販売された中古の民間分譲マンションの成約戸数が1990年代半ば以降で初めて新築の販売戸数を上回った。商機を取り込もうと不動産各社も動き出した。「古ければ古いほどいい」−−。大京穴吹不動産の小走和明・常務取締役が懸命になっているのが、東京都内にある老朽マンションの情報収集だ。  リフォームして売却するのではない。モデルルームとして仕立て直すのだ。「建築して30年も40年もたったものがいい。それだけリフォームの良さが際立つ」  17年度の前半には、モデルルームをいくつか立ち上げる予定だ。老朽マンションに住む人や売買を検討している人をモデルルームに呼び込み、「リフォームの実力を体感してもらう」。  中古マンションは絶好調だ。不動産経済研究所(東京・新宿)の調査によると首都圏の16年の新築マンションの価格は5,490万円。15年をのぞくとバブル期(91年=5,900万円)以来の高値だ。これに比べると「中古マンションは高くても8割程度の水準」(東京カンテイ市場調査部上席主任研究員の井出武氏)にある。当然、消費者は中古市場になだれこむ。  大京穴吹不動産のリフォーム事業が好調なのもこうした中古マンションの好調さが背景にある。新築マンションの高騰に伴い中古マンションの価格も上昇。「『そんなに高く売れるならリフォームして売ろう』と考える人が増えている」(小走常務取締役)  中古マンション仲介も堅調だ。大京穴吹不動産は12年7月から老朽化マンションを買い取り、リフォームしたうえで一定期間の修繕保証をつけて売却する「Renoα(リノアルファ)」を立ち上げている。  13年3月期の取扱件数は600件だったが、16年3月期には2倍の1,230件、17年3月期は1,500件程度まで拡大する見通しだという。  中堅不動産会社、トーセイも中古マンション事業に力を入れ始めた。中古マンションを丸ごと1棟購入する「リスタイリング事業」で、空いた住戸から順番に売却していく。入居している住戸はそのままにして、空室になるとリフォームを施し売却していく。  1棟丸ごと購入していくこの方法だと専有部分だけでなく、廊下や玄関など共有部分のリフォームが可能になる。中古ながらマンション全体のイメージを刷新できるのが特徴だ。  「昔と異なり新築マンションでないとダメという人は少なくなってきた」と取締役専務執行役員の平野昇氏。16年は60戸を供給、今後も安定して販売していく考えだという。  住宅ローン金利は上昇傾向にあるとはいうものの、いまだに史上最低水準にある。消費者の住宅購入意欲は高い。  ただ、実質賃金が低迷するなかで、消費者は価格の上昇についていけない。実際、16年の契約率は好不調の目安である70%を7年ぶりに割り込んだ。  中古マンションは建物の劣化という課題さえ解消できれば、駅までの徒歩の時間が短い好立地の物件も多い。新築マンションの価格が高止まりするなかで、成長が期待される市場といえる。

日経産業 2017年03月13日朝刊

 

※ニュースファイルは、新聞各紙に掲載された地域開発関連記事、土地対策や税制など主だったものを日付順に整理したものです。
※転載した記事の末尾には、新聞紙名および日付(朝夕刊の別)等の出典を明示しています。


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