|
建設物価調査会(東京・中央)が10日発表した5月の東京地区の建築費指数(速報値、2015年=100)は、マンション(鉄筋コンクリート造)が137.2と前月比1.0%上昇し、過去最高を更新した。原材料費や人件費の上昇を背景に生コンクリートが大幅に値上がりし、建築費を押し上げた。マンション価格の上昇圧力になる。
東京地区の生コンの取引価格は5月に上昇し、過去最高値を更新した。生コンメーカーが特約店を通じてゼネコンなどへ販売する価格(東京地区)は1立方mあたり2万4,800円程度と、従来に比べて3,000円(約14%)高くなった。生産コスト高で生コンメーカーが値上げを求め、ゼネコン側が受け入れた。
値上げの要因は原料費や人件費の上昇だ。生コンの原材料であるセメントは、大手メーカーが設備投資費などの上昇を理由に値上げを打ち出していた。強度を上げるためにセメントと混ぜて使う骨材(砂や砕石)も値上がりし、生コンの生産コストは上昇している。生コンを工事現場に運ぶミキサー車の運転手の不足などを背景に人件費も膨らんだ。
一方、人手不足や資機材の高騰を背景に、建築工事は停滞している。コスト転嫁の値上げによって生コン価格が上昇した半面、鉄筋コンクリートに使う異形棒鋼は需要の弱さから値下がりが続き、指数の上値を抑えた。銅価格の下落による電線・ケーブルの値下がりもマイナス方向に寄与した。
5月はマンション以外の指数も全て過去最高だった。オフィスビル(鉄骨造)は前月比0.4%高の137.0、工場(同)は0.5%高の135.7、住宅(木造)は0.3%高の141.5だった。
|