不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が21日発表した2月の中古マンション平均希望売り出し価格は東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)が70平方m当たり1億1,380万円だった。前月比2.2%高く、2002年の集計開始後の最高値を13カ月連続で更新した。
調査は専有面積30平方m未満の住戸や事務所・店舗用を除く、ファミリータイプを対象とした。都心6区は資産性の高さから需要が底堅く、値上がり基調が続く。
首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)は0.7%高い4,707万円。都心6区外も含めた東京都全体は0.1%高い6,424万円、神奈川県は1.1%高い3,648万円、埼玉県は0.7%安い2,945万円、千葉県は0.4%安い2,721万円だった。近畿圏は0.9%高い2,871万円、中部圏は0.9%高い2,253万円だった。
正味の在庫量を示す流通戸数は都心6区で3,667戸と前月比で3.8%増えた。市場では、東京五輪・パラリンピック選手村跡地の大型マンション群「晴海フラッグ」(東京・中央)の住戸が出回り始めているとの見方がある。
東京カンテイの高橋雅之主任研究員は「価格の高騰によって都心6区でも買い手がつきにくくなっている可能性も考えられる」と指摘する。
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